今週の1曲 (MUSIC)
寒い夜、ウイスキーでも飲みながら聞きたい酩酊の音楽。
ちょっと音程がずれているけれど、間違っているわけではなくて意図的にフワフワした感じの音だけで全部を作っている作品。あらゆる情報がズレていて、調律があってないような感じ。
この酩酊を例えるなら、お酒を飲んだ時の酔っ払ってちょっと前後不覚にクラクラするあの感覚。もしくはメリージェーンを吸ってハイになった時の(勿論僕はやりませんけど)あの感じ。
そんな時に聞くと逆に気持ちを落ち着かせてくれる音楽。
音楽的にも最先端で新しいと思います。この音楽が心地よくて気にいった方は(少ないと思いますが笑)アルバムも是非。全曲がこの感じですので、好きな方はとても心地よくなれる作品だと思います。
Sam Gendel
LAをベースに活躍する、先進的な作曲家、ギタリスト、サックス奏者。11歳のときに50ドルで購入したサックスで音楽をはじめ、先進的ジャズトリオ「INGA」 のリーダーとして2015年の1stアルバムやローランド・カークの『Volunteered Slavery』を取り上げた演奏などでその名が知られるようになる。
2017年からは個人名義を名乗りギターをメインにヴォーカルやラップなども織り交ぜたファースト・アルバム『4444』と路上演奏の即興によるパフォーマンスを収めた『Double Expression』、2018年リズムループとサックスの音響で構築された幻想的なアブストラクト作『Pass If Music』、コンピューターの打ち込みだけで仕上げた『DERM』(今回紹介した曲が収録されているアルバム)など、全く異なる趣のアルバムを次々と発表している。