間違いだらけの洗濯術(BOOKS)


今年のHOW TO系の買ってよかった本オブ・ザ・イヤー早くも決定かも。
国内外の有名アーティストの衣装クリーニングを担当している、LIVRE YOKOHAMAの洗濯のプロによる解説本。

僕はそれなりに高価な洋服を毎日着ているということもあり、クリーニング店の超ヘビーユーザーですが(肌着と化繊素材以外は基本全部出す)

読んでいて目から鱗が3回は落ちました。結局のところ、クリーニング店も自宅の洗濯機も使用している洗濯機は同じで「洗い方」が全てだそうです。

最近ではこれを機に家での洗濯にも勤しんでいます。


以下、ザックリ要約。




・シャツやおしゃれ着の脱水時間は1分でOK。

→干したときの水分の重みでシワを伸ばす。シャツは一般のビジネスの場で失礼のない程度のシワは充分伸びる。アイロン不要なので生地が傷まない。

コートやジャケット類も自宅で洗える。その場合脱水時間は30秒でOK。




・衣類は洗剤を水に溶かしてから最後に入れる。生地が傷まない

→実は洗剤ではなく水自体に一番洗浄力がある。洗浄力があるということは裏を返せば繊維にとって刺激があり服にダメージを与える。衣類先入れは禁止。

洗剤の役割は泡で衣類を包み込み、水の刺激から守ること。

洗濯機で洗う時は先に水→洗剤(泡立てる)→洗濯物の順番で入れるのが正解。

タオルも吸収性が落ちず、ふっくらとした仕上がりになる。





・汚れているからといって洗剤を多めに入れると逆に汚れる

→泡が立ちすぎてしまい、その泡が汚れを保護するので繊維から汚れが落ちにくくなる。

すすぎ残しが起こると部屋干し臭の原因、黄ばみの原因になる。



・洗濯物は日光に当てて干したらいけない

→基本は年中部屋干し必須。外の紫外線は生地を痛める。特に濃い色の服は日光に弱いので外で干してはいけない。

どうしても外干ししたいならば、裏返しにする。




・部屋干しするなら狭い部屋にする

→広い部屋は服を乾燥させるのに効率が悪い。服を乾燥させるのは湿度と温度が重要。

なるべく狭い部屋を選び、エアコンとサーキュレーターでを使えば広い部屋の半分以下の時間で乾き、部屋干し臭もしない。

そして干すときはなるべく高い位置に干す。

エアコンの温度は夏場は27度

冬場なら20度

に設定し、適度な風を送る。

3~4時間で厚手の衣類も乾く。





・洗濯機の全自動コースは使わないでマニュアル設定を使う

→日本の洗濯機の自動モードは「節水モード」になっている。

水の量が少ないと汚れが繊維に戻ってしまうし生地を痛めるので、自動モードは使わない。

汚れは水(軟水)で落ちる。洗剤の役割は水から衣類を守るため。汚れが落ちるのは「洗い」ではなく「すすぎ」の段階である。


お勧めの普段洗い設定は以下。


タテ型

洗い8~10分→すすぎ水量多めで2回→脱水3分


ドラム式

洗い20分→注水で2回→脱水3分

(※ドラム式の場合、洗剤はそのまま入れずに水と1:1で割りシェイクしてから入れる)    




・洗濯機はドラム式を使わずタテ型を使う。

→欧米でドラム式が普及した理由は水が「硬水」だから。「軟水」に合うのは圧倒的にタテ型なので日本でドラム式を買う必要は無い。

軟水は、水そのものに洗浄力があるので、水流で洗うタテ型の方が汚れが落ちるし生地が痛まない。




乾燥機の正しい使い方

→柔軟剤は使わず基本は8割自然乾燥で15分だけ乾燥機。

ニットもタオルもふんわり仕上がるし、服の為にはベストのやり方。




その他も色々勉強になりました。


服好きは読んで損はないかと思います。お店にも置いておきますので、気になる方は是非!