Miquel Barceló展(ART)

 


国立国際美術館からの巡回でスペインの現代美術家Miquel Barcelóの大規模展覧会が三重県立美術館で開催中。

これほどエネルギーに満ち溢れた素晴らしい作品が三重県で見れるのは滅多にない機会だと思うので、まだ行っていない方は今すぐに行った方が良いでしょう。(あと4日で終わるけど)

それだけに多くの人に見てもらいたいが、緊急事態宣言の影響で会期期間の大部分が閉館してしまっていたのが本当に悔やまれる。

これは行った人にしかわらないことなのだが、ネットのWEBサイト等で出回っている広報画像と実物の体験が違いすぎた。

画像で見る限りは一見古風な油絵に思われがちだがその実態は180度違う。

極端な厚塗りにより立体化した作品の数々は生き物のような造形を成していて、気持ち悪さもあり、何より画家の放つエネルギーに圧倒される。

WEBなどで見る画像(平面)と比べてこれ程まで実物の方が強い印象を受ける絵画作品もなかなか無いのではないだろうか。

(なのでここに彼の作品を「画像」で載せることはしない。是非会場に足を運んでもらいたい)


また、これも画像では載せないが中盤のブリーチペインティングの作品もとてもカッコ良かった。



  
会場でも映像上映していたコンテンポラリーダンスの振り付け師ジョセフ・ナジとのLIVEパフォーマンス。
肉体の限りを尽くして怪奇とも暴力的とも捉えられる即興アクションを行い続けるが、ちゃんと最後は人型の絵画的なモチーフが現れるという驚愕のパフォーマンス。凄い。




 これは日本のKYOTOGRAPHIEで披露されたLIVEパフォーマンス
(会場では同じ題材でフランス人のロックミュージシャンとのセッションを上映している)

この黒は墨汁にしか見えないのだが、何とただの「水」である。特殊な紙を使っているらしい。
全てが一見適当にやっているように見えて、後でちゃんと「絵」になっていく。そして水なので当然、最初に描いた部分から順に消えていく。
再現も保存もできないが、残らないものもまた「絵画」なのである。







最後は国立国際美術館でのキュレーター映像



会期残り少ないですが、行ける方は是非行ってみてはいかがでしょうか?