2021 BEST10 (MUSIC) 前半
去年出会った新しい作品の中から10枚。順位不同です。(9枚が昨年の新譜ですが1枚は旧作です)
Mood Valiant /Hiatus Kaiyot(2021)
大好きなR&Bバンド、Hiatus Kaiyot6年ぶり復活作品。ボーカリストのネイ・パームが癌闘病を乗り越え今作品のリリースに 至ったことが自分にとっては昨年の音楽界の一番の嬉しいニュースであった。タイトルに付けられた「variant(勇敢) なMood」 にも泣けた。作品も素晴らしかった!
Before I Die / 박혜진 Park Hye Jin(2021)
私は米国大統領がアジアンになるのもそう遠くないと予想している一人ですが、周知の如く米音楽業界のオーヴァーグランドはBTSが席巻した。そんな激動の20年代を代表するアイコニックなアーティストになる可能性のある、韓国人ラッパー、パク・エジンによるコロナ渦に米国で発表されたデビュー作品。トラック、ヴィジュアルを含めて全てセルフプロデュースを行う彼女の才能がまた素晴らしく、「悲しい日に私は歌う」というリリックからスタートする今作は時代との親和性も含めて鮮烈かつ先鋭的な1枚。今はまだアンダーだがこれから絶対にオーヴァーでも売れると思うのでチェックしておいて損はないかと。
これだけ唯一旧譜かな。去年観て感動した映画のOST。殆どセリフがないまま2時間以上に渡る全編に流れる音楽が文句なしに素晴らしい。マヌーシュジャズ、ファド、アフロポリリズム、ジャグバンド(新聞紙と冷蔵庫と掃除機と自転車の車輪のセッション)、人力ドラムンベース、ラテンJAZZなど、非常に洒脱な作品。昨年上映20周年記念でリバイバル上映。映画まだ観てない方は絶対観た方がいい。
Promises /Floating Points, Pharoah Sanders & The London Symphony Orchestra(2021)
Floating Pointsと、コルトレーンの後継者ファラオ・サンダース、ロンドン交響楽団による、非の打ち所がない程に 美しい作品。アートワークは去年当ブログでも熱烈に紹介したので覚えている方もいると思うが、大好きなエチオピアの画家ジュリー・メレツが担当している。 彼女は2020年に米タイム誌「世界で最も影響力のある100人」にも選出されている、今最も注目すべき女性画家の一人。
An Evening with Silk Sonic/ Silk Sonic(2021)
昨年のアメリカン・オーヴァーグラウンドだと、何といってもこの1枚。グラミー賞11度受賞のブルーノ・マーズとグラミー賞3度受賞のアンダーソン・パークによる新バンドのデビュー作品。非常に上質な、70年代風の美麗でメロウなR&Bサウンド。大好きです。シーンを選ばず安心して聴けます。非常にリッチな楽曲なので是非とも良いスピーカーで・・・。
昨年だけでYouTubeの再生回数は5億回近く、世界で最も2021年に聴かれた楽曲のひとつ。
次回後半の5曲紹介します。