メンズコレクション2022AWレポート①
今日は前回の予告通り「買ったよかった物編2021」書こうと思っていたのですが、本日の日本時間午前2時にパリで発表されたKENZOにあまりにも驚いたのでしばらくファッションの記事を書いていきます。
KENZO 2022A/W
昨年秋、KENZOの新しいデザイナーに何とあの日本人のNIGOが抜擢されたとの報道を聞いて動揺を浮かべた方は多かったはず。自分も「いくらハイメゾンもストリートの時代とは言え、こりゃ逝くとこまでいったな・・・ダイジョブなんすか・・・」とか思いつつ、とは言えKENZOは好きでたまに買っているメゾンなので不安半分でしたがライブストリーミングを鑑賞。・・・全力で謝りたい。
高田賢三以降、数多くの後続デザイナーが就任しましたが、60年代当時のKENZOのアーカイブス・テキスタイル、そのままを蘇らせて発表したのは何と今回が初めてでそれをNIGOがやってのけたことが凄い。会場も高田賢三がファーストコレクションを行った場所と同じだそうです。
見ての通り、ウイメンズがめちゃくちゃに可愛い。高田賢三へのリスペクトを掲げつつ、ストリートスタイルを見事に融合していて、ちゃんと「東京」ではなく「パリ」のエレガンスに落とし込んでいる。被り物など90'sを彷彿とさせながらも、ちゃんと現代。NIGO本当にすごい。完全に見直した。
ファッションって素晴らしい。楽しい。幸せ。こんな当たり前の事をあらためて連想させる感動的なコレクションであった。事実パリでの評判も上々だそうで、これは間違いなく「売れる」コレクションでしょうし、少しは日本人の株価も上がったと思われます。
そしてフロントローにはカニエ、タイラー、ファレルとそうそうたるブラックスキンの顔ぶれでこちらも凄かった!
JIL SANDER 2022A/W
見てくださいこの美しい色。今回のJIL SANDERには久しぶりにやられた。かっこよすぎます。まず、会場の配色が良い。ライティングも良い。そこにこのデザインの服とモデルですよ・・・渋すぎる。
服のデザインに主張がない分美しいディテールに目がいき歩くときに揺れる布の割合まで全てが美しい。何より服の色が良い。メイヤー夫妻天才です。
Dris Van Noten 2022A/W
ISABEL MARANT 2022A/W
これも地味に凄かった。流石イザベル マランとしか言いようのない素晴らしい作品の数々。
アウトドアスタイルのカジュアルダウンといったスタイルですが、このカテゴリーでここまで色気を出すことが出来るのはほんとにすごい。イザベル マランの手にかかればジャンルなんて関係ない。ほんとに素敵だ。
Rick Owens 2022 A/W
HOMME PLISSÉ ISSEY MIYAKE 2022A/W
Comme des Garcons homme plus 2022 A/W
珍しくプリュスはそこまでグっとこなかった22AW。高級な生地で仕立ての良い紳士服のテーラーを作り、それをデストイ加工したり再構築するといったプリュスの定番クリエイション。それをおとなしめにした。といった印象。今回でいったら高級なウール生地を高温で乾かして半分まで縮絨させていたりする。個人的には唯一コーディロイの青のジャケットは気になったかな。試着して良ければ買う予定。
A-COLD-WALL 2022A/W
個人的に最近の若手で注目しているメゾン。A-COLD-WALL(冷たい壁)といったブランド名からも連想されるような、既存のトレンドのストリートウェアにはない、グロテスクでSF的。非常にデストピアな世界観が特徴のメゾン。売れる服ではないので買う人はかなり限定されるがとてもカッコいいので応援したい。