メンズコレクション2022AWレポート②

White Mountaineering 2022AW 





得意のアウトドアスタイルだけど今回はサイズ感が最高!

スタイリングも上手くミックスされていて素晴らしい。全体的に他メゾンを見ていてもそうですが、ノマドというか「遊牧民スタイル」は来年秋冬の重要なキーワードの一つになるのは確定でしょう。私も来年はザックリとしたストールを手に入れようと思う。





Dior Men 2022A/W







Diorも凄すぎて思わずのけ反った。キム・ジョーンズ本領発揮のコレクションではなかろうか。ここまでシワの出方すら美しく(勿論その全てがキムの計算である)、アイテム単体で見るとルーズなカジュアル・ウェアなのに、ここまで神々しいまでの洗練されたエレガンスを表現できるとは恐れ入る。シャツのサイジングとスタイリングも参考になる。






LEMAIRE 2022A/W







ルメールはウイメンズも同時発表。まさに今の時代のスタイリングのお手本ともいえる作品群。ミニマルなスタイリングでお洒落に見せたいといった方は是非とも全LOOK見て参考にされてみてはいかがだろうか。野暮ったく見える手前が一番お洒落だとは言いますが、このサイジングのバランス感は物凄い。難易度高いですがぜひ参考にしてみてください。




FENDI 2022A/W




一方で流れとしてこういったドレスアップ回帰への強いフックアップがあるのも抑えておいた方がいいでしょう。久しぶりにリアルショーを復活させたFENDIの22年秋冬はクラシックなメンズのドレススタイルを色気たっぷりに表現して見せた。この肌の見せ方は私もかなり好きなので、特にニットは買いたいと思った。
私たちはコロナ渦で2年間もの間外出を控えることになりリラックスウェアを着る生活が定着してしまい、数々のハイメゾンでもリラックスウェアが散々発表されてきた。しかしこのシルヴィア・フェンディによるFENDIからは「スウェットパンツやフーディーなんてもう着たくない。ドレスアップしよう!」といった強いメッセージを感じる。
代々続く家族経営ならではの、生まれた時から本物しか見てこなかったデザイナーが作る服には本物のラグジュアリーが宿っているのでいつも勉強になる。
私も20代の若い頃の方が今よりもFENDIなどラグジュアリーメゾンのお店に「目で見て本物を知る勉強の為」によく足を運んだものだ。
今回のFENDIは素晴らしい。若い人たちほど是非ショップに足を運んでみてほしい。





Casablanca 2022AW





ジャンル変わりますが、今シーズンのカサブランカもスーパーお洒落。もう最高。AWのコレクションだけどカラーパレットとスタイリングは夏のリゾートスタイル。それもスタイリングは完璧なる60年代のフレンチシックでエレガント。同時発表されたこのヴィデオもゴダール・オマージュで最高でした。








PRADA 2022 A/W






 

ファーストルックのカイル・マクラクラン登場にいきなり度肝を抜かされたプラダでしたが、全編を通して俳優が数多く登場。今回のLOOKは総括してメンズスタイル王道のダブルブレストが象徴的だが、その肩はパワー系。ニットすらパワーショルダーなのはとてつもないエネルギーを感じるし、クレイジーとも言える。サイバーな派手色パンツのスタイリングは90年代を色濃く感じるが、そこは非常にシニカルでラフシモンズらしい現代的センスで見事にまとめあげている。SFをテーマとした舞台セットも含めて総じて素晴らしかった。