時事ネタPICK UP 旅館編
中国富裕層が担い手に、斜陽の国内温泉旅館-外国人所有が4割へ
日本の旅館が外資に買われていると言った報道をよく目にするようになって、思う事があるので今日は書いてみようと思う。
私は昔から旅行が大好きだ。特に子供が出来てからさらにその頻度は加速し続けている。今年も10回以上は旅行に行ってきた。
あまりに頻繁に旅行や良いホテルに連れて行っているので、義父からは「将来娘の彼氏になる人が可哀そうだ」との嫌みを冗談交じりに言われることもあるが(笑)昔と違ってこれからの世代の人々の人間関係・男女交際はもっとリベラルになっていくと思うので全く気にしていない。
特にここ最近気にいっているのはホテルよりも旅館だ。1週回って「和室」が堪らなく良い。
我が家は和室が無いのでなおさら楽しいのである。あの、お茶を飲みながら座布団を枕代わりにしてゴロンとどこでも寝転べるのは快感だ。そして「床の間」がまた良い雰囲気なのである。
「和室」を求めると、行先は老舗旅館になるか老舗ホテルといった古いフォーマットになる事が多い。
これらの施設を外資が購入してグローバル基準でリブランディングしていくのことに多くの日本人が反対しているようだが、私は賛成している。
何故、ヒルトンのこのCMが大炎上して削除まで追い込まれたのかと言うと、それは昭和の古いフォーマットから変わる事のできない日本の老舗旅館側の責任もあると私は思っている。
「日本の旅館や文化を馬鹿にしてる」ホテル・ヒルトンの旅館との比較CMが炎上。動画は非公開によく考えてみて欲しい。空気も美味しくて豊かな自然が残るロケーション。涼しい浴衣に着替え、和室の部屋ではどこでも寝転ぶことが出来て、外に食べに出かけなくても夕食と朝食が付いていて、その土地ならではの温泉に入れる。こんな素敵なフォーマット、都会の高級ホテルには真似できないポテンシャルを秘めている。
しかも旅館は総じてリーズナブルだ。高級とカテゴライズされている旅館だとしても、例えば都会にある外資系ラグジュアリーホテルの半額以下の価格で宿泊出来る。しかも食事温泉付きで。
じゃあ何が老舗旅館の問題なのかと言うと、一番は食事だと思う。
以前、老舗の某高級旅館に家族で泊まった時も、部屋には大きな庭と露天風呂が付いていて大満足だったのだが、食事が昔ながらの部屋食。
私は料理は「温度が命」だと思っている。旅館のセントラルキッチンで調理されてから寒いエレベーターに乗り各部屋に運ばれて一皿ずつ配置するのでは、当然料理は台無しになる。
誰が好き好んでせっかくの休日に旅先まで来てケータリング料理を食べなくてはいけないのだ。
だったらあの仲居さんが簡単な料理を部屋で行うシステムにしたら良いのにと思う。
例えばカセットコンロを部屋に設置して、鉄釜を使った炊き立てのご飯を炊く。
その土地の食材を使ったしゃぶしゃぶなど、通年通して出来立ての料理が部屋でも食べられるようにアップデートする。とても簡単なことだと思うのだが。
以来、私が部屋食を提供する旅館を避けるようになったのは言うまでもない。
旅館に併設されたレストランの場合も、出来ればカウンター割烹のようなところだと嬉しい。目の前で調理された出来たてを食べられるからだ。
この辺りのレストランのデザインも昔ながらで上手くいっていないと思うので、外資が買収して色々とグローバル基準に変革していくべきだと思う。
例えば大きな旅館の場合でも、ライブキッチンを沢山設けるなどすれば対応可能のはずだ。
米国の外資が買収した大江戸温泉物語(TAOYA)なんかはファミリー層向けの大箱ホテルだけど、ライブキッチンを多数配置した出来立てを提供するバイキング形式にすることによって成功している。
なんてことを考えながら、今年のお正月の予定を考える。
今回は随分と久しぶりに地元三重県で過ごすことにした。
旅先は、お気に入りのメナード青山ホテルにて。もちろん和室です。笑