マインドフル・イーティング(食べる瞑想)で心身を整える

今回は、食事は「ただお腹を満たすためだけのものではない」と、あらためて感じる話を。



毎日の食卓は、私たちの心と体、そして第六感であったり魂すらも養う大切な時間です。

日々、お客様から色々なお話を聞いていると、皆様あまりに忙しい日々の中で、つい食べ物を「作業」のように口に運んでしっている方が多いと感じます。


本来、食事はもっと神聖なものでありました。

ひと口ごとに、命をいただく行為は、エネルギーを直接身体に入れる行為であり、同時に自分自身を癒し、育む行為でもあるはずです。


そこで皆様にも今一度大切にしていただきたいのが、「マインドフル・イーティング」(食べる瞑想法)という食べ方。

これは、食べ物をゆっくりと味わい、五感を使って楽しみながら、今この瞬間に意識を向ける食事法です。忙しくても1日の終わりに、これを実践するだけでかなり心身が整います。


まず、その為の食事内容ですが、どんなに忙しくて余裕がなかったとしても、ジャンクフード(コンビニ食品など)は止めた方が良いと思います。

どんなに仕事が忙しくても、帰宅後に「タンパク質(肉か魚を推奨)と冷蔵庫の野菜をオリーブオイルで和えてオーブンに入れて焼くだけ」くらいなら時間も手間も洗い物も殆どかからないので誰だって出来るはずですし、こういったシンプルな料理程この食べ方にはむしろ向いています。


次に大事なのは、食べる時にはテレビを消して、スマホも見ないようにします。

何か見ながらや聞きながらでないと落ち着かず食べられない方(私も昔はそうでした!)は、典型的なドーパミン中毒ですので、腸や睡眠や心に様々な影響が出るのでまずはやめてみてください。


「マインドフル・イーティング」は、料理の色や香りを感じながら、ひと口ごとに食材の恵みに感謝し、噛みしめていく行為。

どんなに1日が忙しくても夜の食事時間30分間だけでいいので、ただ自分と食べ物だけに集中する時間を持つ行為。


マインドフル・イーティングには、次のような素晴らしい効果があるとエビデンスが立証されています。

  • 消化吸収が良くなり、体が本当に必要としているものを自然に選べるようになる

  • 咀嚼回数が増えるので少量でも満足感を得られ、心身ともに満たされる

  • 食材の本来の味やエネルギーをしっかりと全身で受け取れる

  • 無意識な過食やストレス食いが減り、心が安定する


また、以前もブログ書きましたが科学的にも、腸が第二の脳と呼ばれるように、私たちの幸福感や人間の潜在能力である第六感であったり直感力には食事が大きく関わっていることが分かっています。

腸内には100兆個以上もの細菌が存在し、そのバランスが心の状態に大きな影響を与えているます。

腸内環境が整うと、セロトニンと呼ばれる幸福ホルモンの分泌も促進され、自然とポジティブな感情が湧き上がるようになります。


糖質とグルテンを控え、各人の身体に合った発酵食品、食物繊維豊富な野菜などを意識的に取り入れることは、腸内フローラを育て、心身のバランスを整える力強いサポートになります。

つまり、私たちが選ぶ食べ物は、身体だけでなく、思考や感情、さらにはもっと深いところに存在している魂そのものにも影響を与えているのです。



忙しい日々の中でも、せめて一日に一回、"身体が喜ぶ食事"を意識してみてはいかがでしょうか。


その一食が、日々の自分自身への愛情表現にもなります。


ちょっと不思議な話をすると、最近私は感覚が研ぎ澄まされてきた影響か、自分の身体が自分でないような気がする時があるんです。まるで上から客観的に自分の動いている身体を見ているような。

ずっと何千年も宇宙を生き続けてきた自分の魂の存在を感じていて、たまたま今世で今のこの身体に「入っているだけ」のような。

自分が使わせていただいている大切な身体ですから、もっと労わってあげたいと私は強く感じます。

食事を丁寧にいただくことは、自分を大切にする最もシンプルで力強く、持続可能な方法です。

皆様も1日1回、そんな食事時間を取り入れてみてはいかがでしょうか。