『国宝』を観たら、なぜか神社仏閣に行きたくなった

 


先日、ようやく『国宝』を観てきました。

去年あれだけ話題で沢山のお客様にもお勧めされていたけど、手指が動かなかったんですよね。

で、先日。
急にぽっかり3時間空きまして。
「今から映画でも何かやってるかな」と思ってイオンシネマの上映スケジュール見たら、ちょうど今から『国宝』の上映時間。
これはついに観る流れだなと思い映画館に行きました。


結論、直感は当たると言うことです。


てっきり、3時間あるし日本文化を丁寧に描いた映画なんだと思っていたんです。
精神性だとか、時間の重なりとか、芸が身体に染み込むまでの執念だとか。

でも実際に観た『国宝』は、思ってた方向と全然違いました・・。


体感としては、10話程度のチープな国内テレビドラマを3時間に圧縮した感じか、ネットフリックスの韓国ドラマを観ているような。


ストーリーは極めて薄味で、先の展開が全て読める脚本で、
しかも現実ではありえないタイミングで次々と事件が起こる。
濃い人間ドラマを描かない代わりにテンポは良いんだけど、そのぶん「間」が皆無。

(逆に「間」があったら今の世代3時間もとても見れないだろうけど)



歌舞伎って、伝統的なお囃子だとかの演奏と台詞、間と静けさで空気を支配する世界のはずです。

そこに演出とは言え現実ではあり得ない西洋のオーケストラ音楽をとんでもなく派手に被せられると一気に醒めてしまう。
しかもとてもセンスが良いとは思えない曲の置き方で残念。
映像がとても美しかっただけに勿体なかったです。


同じオーケストラの音楽の使い方で言うと、
先日ブログにも書いた『落下の王国』のヴェートーヴェンは本当に素晴らしかったです。

映像と音楽だけで作品の内容を多弁に語ってしまう。

あれは圧巻でした。



とはいえ、この映画をきっかけに
「国宝や日本の伝統文化って美しいな」と立ち止まる人が増えるならそれだけで功績だと思います。

と言うか、エンドロール見るまで知らなかったけど韓国人が監督とキャメラを担当されていたので、初めから海外のインバウンド向けに作られた可能性が高そうです。


私的にはむしろ観終わったあと、神社仏閣の何も演出されず、昔からただそこに在り続けてきたものと静かに向き合いたくなりました。


ただおこにあるだけで、圧倒的に「エネルギーが高い」もの。


多分私はそっちの方が好きなんでしょうね。


・・・そんな感じで今日は『国宝』の話でした。